気づけば、あなたが

佳奈が落ちたがら・・・


その言葉に杏は大粒の涙が零れた。



「杏、どうしたの?」



美波には杏の涙のわけが何となくわかっていた。


でも敢えて口には出さずに学校まで二人で歩いた



「杏、いつも通りにしよう」



校門をくぐりながら美波は力強く言った。


杏も涙は出ていなかったが、やっぱりバツが悪い。


「私、顔を洗ってから職員室に寄るから」



杏は急いで校内に入って行く。




美波もまた、昇降口へ向かった。


そこで陽介とすれ違った



「陽介!」


美波はすぐに呼んだが彼は行ってしまった。



何だか避けてる感じ・・・?



美波はそんなふうに思いながら職員室へ向かった