気づけば、あなたが

神崎は一瞬 舞の方をチラッと見たが、表情は変えずに続けて話した。



「明日の記録は、あくまでも目安と言うことなので、自分の力を思う存分、発揮してもらえばいいと思います。
尚、放課後の練習を見学する人は3時半からとなります。

ここまでで何か質問はありますか?」



「はい」


一人の女生徒が手を挙げた。



「どうぞ」

舞は答えた。


「海藤杏です。
明日の成績次第で、レギュラー入りはあるんですか?」


杏の自信に満ちた表情


舞は静かに答えた。



「もちろんです、あなたの実力が陸上部のレベルにあるなら、翌日からレギュラー用の別メニューになります。
海藤さん、期待してますよ」



舞の歓迎しているのか、挑戦者に対して風格を見せているのか、いずれにせよ近い内に二人は対戦する時が来るだろう。


「わかりました、ありがとうございます」


一礼して席に座った


その後、説明会も終わり皆 それぞれの教室に戻った。