気づけば、あなたが

陽介の事

ここまで拒絶する理由があるのだろうか


心に鍵を掛けてしまったから

今更 開けるなんて
出来ない・・・




陽介から以前のように声をかけてくれるまで・・・



杏は何故かまだ
意地を張り続ける。




自分がこれほどまでムキになるのは、陽介が好きだと言う証しなのに



あの日のショックから、まだ抜け出せないでいた。




ホントは・・・・・・

許そうって・・・・・・


・・・・・・思ってるのに


杏の気持ち


どこまでかたくなになっているのか・・・




「杏・・・杏・・・!」



えっ!



「どうしたの?
授業 終わったよ」


留奈が顔を覗き込んだ。


「午後から部活見学じゃん…お弁当一緒に食べようよ」



留奈は常に明るい。


杏も笑顔で応えた。