あれから卓也との同棲への準備が始まった


付き合ってちょうど二年が過ぎていた



『お父さんお母さん必ず麗奈さんを幸せにします結婚を前提に同棲を許して下さい。お願いします』


卓也はカチカチになりながらも麗奈の両親に挨拶をした


最初パパは少しご機嫌ナナメだったけど、真っ直ぐな瞳で話す卓也を受け入れてくれるのには、そう時間はかからなかった


『卓也君…麗奈を頼むな』


パパはまるでお嫁に出す父親のような表情だった



パパ…ママ


今までわがままばかりでごめんなさい


あたしのわがままは幼稚園からだったね


いきなりピアノやめて弱い者いじめをしてる男の子を倒したいから空手を習いたいって言った時も
パパとママは許してくれた


小学の時 男の子に怪我させて相手の親が怒鳴りこみに来た時も

「怪我させた事は謝ります。でも麗奈は間違ったことはしていないと思います!友達をかばうのは当然です」


って、怪我させた理由を分かってくれていた


中学、高校でも相変わらず喧嘩ばっかりで


金髪に化粧…


学校に呼びだされてばかりの不良だった


パパ…ママ


必ず幸せになるから安心してね


パパとママが結婚しなければ今あたしはここには居なかった


卓也と会えなかったんだもん


パパ…ママ…


生んでくれてありがとう