「時間外は部屋から出てはいけないって決まりでしょう?」
「……すみません」
「もしかして、あなた男子のところに……!?」
「や……ち、ちが…」
「相手は誰ですか? 言いなさい!」
この女の子は、あたしの妄想の中で作っていた、璃久の本当の彼女なのかもしれない。
何も知らなかったのは、あたしだけで。
実は璃久も腹の中では、あたしの事を笑ってたかもしんない。
この子だって、実はあたしの存在を知ってて、わざと見せ付けたのかもしんない。
全ては、あたしの憶測だけど。
何が本当かなんて今のあたしには正直関係なかった。
ただ、今。
この女の子が、このまま処分されてしまえばいいんだ。
そんな醜い感情が心の奥で沸いたんだ。


