夕飯の後、みんなでチョコを食った。



「優、みんなで食べたこと、彼女には内緒にするんだぞ。」



「それくらい分かってるよ、親父。

っつーか、彼女じゃないし。」



「もう断ったのか?」



「いや、どんな子か分かんなかったから保留にした。

でも…明日、断ってくる。」



「何でだ?」



「こんなチョコを平気で買える女、付き合いきれない。」



「そう答えを急がなくても、いいじゃないのか?

一度デートしてから答えを出しても、遅くはないだろう?」



デート?



確かにそれは、翠子がどんな子かを知るには良いのかもしれない。



だけど、デートするっていっても…いきなり1日はハードだよな?



お嬢様相手にエスコートなんか、できるわけがない。



っつーか、小遣い前でピンチだ。



あ、学校帰りに会えばいいか!



翠子には答えを待ってもらっていることだし、早い方が良いだろうと早速メールを打った。



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 明日、暇?

 学校帰りに会わない?

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しばらくして、メールがきた。



1時間くらいなら、大丈夫だという。



門限、厳しいのか?



平日に誘うのは、マズかったかな…。