病気のせいなのか…いかにも気分が悪そうな生白い顔なのに、ニッコリと笑う顔は天使みたく綺麗だった。





俺は、そんな女の子にドキッとしてしまった。



「か、畏まってなんかいないし。てゆか、俺、君の名前知らないんだけど…」


「はぁ〜…男って、ほんっと意地っ張りなんだね^^てか、アタシの名前知らないの?!せっかく名前をカップケーキ送った時、書いたのに〜…」



そう言って、横目でチラリと見る。


「え…どこに書いてた?」


「メッセージカードの裏。っま、良いや。アタシは、桜庭 喜美(サクラバ キミ)。喜美って呼んで良いよ?^^アタシも"歩"って呼ぶから。」




数分しか会っていないのに、こんなにも親しく出来るなんて。


「……勝手に何でも決めつけんなよな。」


「勝手に決めるも何も…芸能人ならもっと積極的じゃないと、引っ張りダコになんないよ〜?」


喜美は、"ふぅ〜"と溜め息をついた。



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