~~~~~
「お母さん、私の夕ご飯、今度からこれだから!」
「え、これだからって…」
「よろしくね!」
「これだけで足りるの?」
「いいの!私、ダイエットするんだから!」
「えぇ!?」
誰に驚かれようが、私はダイエットするんだから!
絶対痩せてやるんだから!
私は鼻息荒く、夕ご飯の野菜サラダとフルーツをパクついた。
するとそこへ、仕事からお兄ちゃんが帰ってきた。
「おかえり~。」
「ただいま。ほらえみ。お前の大好物。俺食わないからお前にやるよ。」
そう言って私の前に置かれたのは、とろりとした真っ白な生クリームがプリンの上にたっぷりかけてある、私の大好きな生クリームプリン。
な…な…
なんということを…兄貴…。
あんたの大好きな妹は、ついさっきダイエット宣言したんだよ!
なのに、今は私の敵であるプリンを…
いじめか!!
「いらない!私、ダイエット中なの!」
誘惑に負けじと、言い返す。
「はぁ?えみがダイエット?そんな事今までしたことなかったじゃねぇか。」
「だから、するの!私痩せてやるんだから。だから、プリン…いらない!」
私はその勢いのまま、サラダとフルーツをかき込んで、プリンの誘惑を振り切って自分の部屋に駆け上がった。


