★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★




「ありがとう、鈴。送ってくれて。」


「ううん。また話したくなったら、いつでも電話してね?」


「うん。」


「じゃあね、また明日…」


「え、鈴っ…待って!」



そう言って、帰りかけた鈴を私は慌てて止めた。



私が泣いちゃって、もう暗い。



そんな暗い夜道を可愛い②親友を歩いて帰らせられない。



というわけで、



「ちょっと待ってて。」



私は鈴にそう言って、一目散に家に飛び込んだ。



――――――ドドドドドドドっ・・・・・



自分でもさすがにヤバいと思いながら、すごい音を立てて階段を登った。



――――――バァァァァーーーン!



事件かと思うくらい勢いよくドアを開ける。いや、ぶち破るに近い。



「お兄ちゃん!!!」


「何だ…よ、騒々しい…ぞ…妹ぉ。」



うたた寝していたお兄ちゃんが、寝起きで不機嫌そうにベットから起き上がる。



そんな兄貴の腕を引っ張り、階段を降りて玄関の外までたどり着いた。



「えっ、えっ、誠二くん??」



待っていた鈴は、私がお兄ちゃんを連れてきたもんだからビックリした。