「制服?学校は?」
「あ、えっとその…」
美沙さんに問われて、慌てる私。
すると美沙さんはちょっとニヤリと笑うと…
「はは~ん…学校なんかより大吾が心配でいてもたってもいられなかったかぁ」
私のぷよぷよの二の腕をつつきながら、からかった。
「拓さんに高原さんの様子を見に行ってきてって頼まれて…」
そんな私の言葉もそっちのけで美沙さんは…
「心配して私が来る必要もなかったね~、ほら、入ろ♪」
美沙さんは何だか嬉しそうに、インターホンを押した。そして、私を自分の後ろに隠した。
ピンポーンと高いチャイムが鳴ってしばらくすると…ドアが開いた。
「はい……何だ、美沙か。」
美沙さんで高原さんの顔は見えないけど、いつもより全然元気のない高原さんの声が聞こえた。
「何だ…って失礼ねぇ~。心優しいお姉さまが心配してきてあげたっていうのに~。」
「ハァ…サンキュ…。入って。」
「いや、私は顔みたから帰るわ。…お見舞いの品を置いとくから♪」
「あぁ、悪いな。」
「はい、どうぞ♪」
美沙さんの言葉と同時に、前に差し出された私。


