「ごめんね?言わなきゃって思ってて」
「ううん、それはいいんだけど。…何で真木先輩と別れたの?」
鈴は、抱き枕を抱え直すと話してくれた。
いろんな想いを…。
「真木先輩にさ、告られた時にえみに相談したじゃない?」
「うん、したね。確か、ずっと片想いしてる人がいるって」
「うん。それで、真木先輩と付き合って好きになったら…その人の事諦められるかなって…。」
真木先輩に告られたって、夜鈴に相談された時に、初めて知った、鈴にはずっと片想いしてる人がいるって事を。
それで、今こうして真木先輩と別れたって事は…
「やっぱり…忘れられなかったの?その人の事。」
私がそう聞くと、鈴はちょっと微笑んでコクンと頷いた。
「またつらい片想いに戻っちゃうな。」
「鈴…」
「でも、よく考えて出した答えなんだ。だから、もしこのまま片想いのままでも後悔しない。」
そう言った鈴の表情は、すごくキラキラと輝いて見えた。
私、鈴の恋…応援するから!


