★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★




「はぁーあ…。」


「ため息なんかついてどうした?」


「ぅわぁっ!」



あまりにも考え込みすぎて、きなこアイスを持ってきた高原さんに気づかなかった!



「恋の悩み~?」


「えっ!?」


「あ、図星?えみチャンも恋する乙女だね~。はい、きなこアイスお待ちどうさま」


「あ、ありがとうございます。」



高原さんからきなこアイスを受けとると、恥ずかしいのをごまかすように、夢中でアイスを口に運ぶ。



そんな私を、ニコニコと肘をつきながら向かい側で見てる高原さん。



ハズい。


何かこんな光景、前にもあったような…



そんな穏やかな時間が流れていた。



するとその時、



―――ガラリ…



お店の出入り口の引き戸が開いた。