「そ、それで新作っていうのは…」
恥ずかしすぎて、赤くなる顔をごまかすように、話をそらした。
高原さんは、そうそう!と思い出したように大きな冷蔵庫からボールを出して持ってきた。
ボールを覗くと、そこには綺麗な黄色の液体。
「これって…」
「うん。新作に加えるソース。じつは、完成したんだけど…えみチャンに味見してもらいたくて。」
「完成したのに何で私に…」
「女の子の意見が聞きたいから。それならえみチャンが適任かなって。」
高原さんにそう言って貰えると、すっごい嬉しい。
それに、女の子を代表して私なんかの意見が聞きたいなんて…。
この…ただの食いしん坊デブな私を…
手渡された小さいスプーンで、ボールの中、とろみがかった真っ黄色のソースをすくって口へ運ぶ。


