初めて入った厨房。当たり前か…。
拓さんと高原さんが2人で作業するにはちょうどいい広さで、すごく清潔感がある。
あ、ゆっとくけど…一般的な男性2人じゃないですよ?
あのゴツい暑苦しい拓さんと、拓さんほどじゃないけど背が高くてがっちりしてる高原さんだから。
場所をとるっちゃーとりますよ?
ま、簡単に言えば…広くて綺麗な厨房。
「何か甘い香りがします♪」
「ここでお菓子作ってるからね。」
「わぁ…高原さん幸せですね~こんな良いところで毎日居られるんですから。」
私が羨ましそうにそう言うと、高原さんはクスッと笑った。
途端に恥ずかしくなった私は、自分の顔を両手で隠した。
「なんかすいません、顔に似合わずヘンなこと言っちゃって。」
「そうじゃなくて。」
「え?」
「いや、本当にえみチャンってスイーツが好きなんだなぁと思って。」
「あ、あはは♪」
「そういうのえみチャンらしくて、可愛いと思うよ。」
はい。
キュン死しましたよ今。
確実にキュン死しましたよ。


