山本と同期の香川は、公園の木々の陰から様子を伺っていた。
「なぁ、山本。本当にあんな冴えない奴がホシなのか?」
香川は筋骨隆々の男だ。白いTシャツに黒の革ジャン、ブルーのジーパンと昭和の刑事ドラマを思わせる出で立ちだ。山本も負けてない。スーツこそ着ているがヨレヨレだ。そして極めつけはモスグリーン色のコート。某ドラマに影響を受けたのは見え見えだ。
「さぁな。ただ、俺達下っ端は上に言われた通りにするしかないだろ?」
「ま、それもそうだな。それにあんなしょぼい奴、なんかしでかしたってすぐに捕まえられるだろ。」
「確かにな。」
山本は笑った。
そこに男の刑事から無線が入った。
「山本、聞こえるか?」
「はい、村上さん。聞こえます。」
「それから奴の様子はどうだ?」
待ち合わせの時間よりも早く、大伍は公園に着いていた。と言っても十分くらいだ。なので、特に何をするわけでもなく、ただベンチに座りぼんやりと空を眺めていた。
「うーん、様子も何もないですね。今、公園のベンチに座ってボーッとしてますよ。」
「そ、そうか・・・。」
村上が予想していた行動と大伍の行動は、あまりにもかけ離れていた。だから次の言葉が出てくるまで時間がかかった。
「なぁ、山本。本当にあんな冴えない奴がホシなのか?」
香川は筋骨隆々の男だ。白いTシャツに黒の革ジャン、ブルーのジーパンと昭和の刑事ドラマを思わせる出で立ちだ。山本も負けてない。スーツこそ着ているがヨレヨレだ。そして極めつけはモスグリーン色のコート。某ドラマに影響を受けたのは見え見えだ。
「さぁな。ただ、俺達下っ端は上に言われた通りにするしかないだろ?」
「ま、それもそうだな。それにあんなしょぼい奴、なんかしでかしたってすぐに捕まえられるだろ。」
「確かにな。」
山本は笑った。
そこに男の刑事から無線が入った。
「山本、聞こえるか?」
「はい、村上さん。聞こえます。」
「それから奴の様子はどうだ?」
待ち合わせの時間よりも早く、大伍は公園に着いていた。と言っても十分くらいだ。なので、特に何をするわけでもなく、ただベンチに座りぼんやりと空を眺めていた。
「うーん、様子も何もないですね。今、公園のベンチに座ってボーッとしてますよ。」
「そ、そうか・・・。」
村上が予想していた行動と大伍の行動は、あまりにもかけ離れていた。だから次の言葉が出てくるまで時間がかかった。


