「さぁ、これで全部だ。」
少女は、拾い終えた枝を真白の胸に押し付けた。
「あっ…ありがとう。」
真白の口からやっと声が出た。
喉はカラカラに渇き、やっとの思いで搾り出した声は掠れ川面を渡る風の音にかき消されてしまいそうな程小さかった。
その様子を見て、少女はクスクスと声をあげて笑った。
「私の事を、物の怪か何かだと思ったのだろう?」
「ごめんなさい…。売れ残りの花をいつもこの橋から川に流していたの。だから…この橋を守っている橋姫様がお怒りなってお姿を現したのかと…。」
真白はそう言うと、少女に向かって申し訳なさそうに深々と頭を下げた。


