-真白と焔- 橋の上の黒い影が、ユラリと動いた。 影は、ゆっくりとこちらへ近づいてくる。 真白は、胸に抱えた花の枝を取り落とし彼女の足元には色とりどりの花びらが散った。 「花が…。」 黒い影が声を発した。 「折角の花が…散ってしまったじゃないか。」 そう言いながら、影は橋の上に屈み散らばった枝を拾い始めた。 真白は、驚きに声も出せぬまま影を見た。 影の主は、彼女より少し歳若い少女だった。