「神鳴…いろいろと…ありがとう。」 焔の言葉に、彼は無言で頷き彼女の頭をクシャリと撫でた。 そして、背にかけた雷鼓を降ろし先に金色の飾り金の付いた撥でそれを打ち鳴らした。 とぉん…とぅぅん 雷鼓の音色は高く低く…伸びやかに夕暮れの空に響き渡る。 緩急に富んだその律動は、神鳴の惜別の情を含みどこか物悲しくもあった。 その音が次第に小さく細くなり、やがて途切れて聞こえなくなった時。 焔は、町外れの橋の袂に一人佇んでいた。