満たされない欲求を彼女は追い求め、俺を眠りに付けた後の時間を自分の時間として使った。
まるで都合の良い、若い娼婦。
愛情と色欲を混同させた彼女に対して、喘ぎを上げさせた男は数しれない。
いつも隣の部屋から聞こえる、俺には聞かせた事のない優しい喘ぎ声。
無論それが快感からもたらされる声であると云う事は、当時の俺は知らないのだが……
ただいつも不快な嫉妬に耐えながら目を閉じていた。
しかしそれでも俺に対してあまりに優しく、亡き愛する男への彼女の想いだけは本物だったであろう事は……今はわかる。
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