妄想ホワイトデー《短編》

『好きってだけじゃ恋愛は続かないぞ。信じる気持ちがなきゃだめなんだ。
歩ちゃんの事が大切なら、信じろ。
逃げてるだけなら、ちっちゃい男。雄大…名前負け!!』



なっ…何これ?


これ菊地からのメールだよね?


普段もこれくらいしゃべれよな!




だけど俺は素直に嬉しかった。


「信じろ」かぁ。


考えてみたら…。


俺は自信がないばかりに、歩ちゃんを取られることばかり心配してた。


歩ちゃんの気持ちが大事なのに。




「菊地〜お前、少しはいい奴だな!」


俺は菊地に抱き着いた。


「キモ……」


菊地が笑った。