「あんたいつからそこにいたの…!?」



わなわなと震える指先でビシッと指すと、ベアンはわざとらしく頬に手を当ててほぅっとため息をついた。



「もちろん最初から、です」



何あんたが赤くなってんのよーーーーーっ



「見てたんなら助けなさいよっ!」



「いやぁ、若者の営みを邪魔ほど無粋ではありませんので」



何が若者の営みだっ!



「どこを見たら…っ」



「―――それに、彼は気付いてましたし。わたくしめの存在に」



え。



急にベアンの気配が冷たくなり、背中がゾクリと粟立つ。