【短】雨がやんだら






「てか、なんでこんな時間に…」


「だってこの時間なら

七先ひとりだと思って」



俺の疑問に

すかさず答えた雫。



驚いた俺を見て、ふっと笑みを零すと



「昔から

1番最後まで残って仕事してたよね」



優しく、そう呟いた。



「なんでそんなこと知ってんだよ?」



雫の言葉に、再び疑問を投げ掛ければ



「だって

七先のこと、ずっと見てたんだもん」



最上級の笑顔とともに

彼女は俺の元へと歩み始める。