妹彼女

4分の3くらい描けたところで5時間目が終わり、10分休憩挟んで再開。さすがにやばいことに気づいた大地が急いで空を描き始める。


先生がみんなの絵を覗きに来る。時々適切なアドバイスをしている。やはり先生なんだね~(失礼)。


「あら、凄く上手ね?君は…風羽君だっけ?あなた美術の才能あるわよ。」


その言葉に反応してみんなが俺の絵を覗きに来る。


「うわすげぇ。なんでこんなに上手く描けるんだ?」
「もう写真と変わらないよ…。」
「きれ~な絵…」


みんながみんな驚嘆する。さすがに優も気になってきていた。


「見る?まだ途中だけど、後は右腕だけだから。」


「うん。」


スケッチブックを反転させ、優に優を見せる。


「すご~い、私?これ?」


自分が描かれた絵に驚いた。全体像でくっきり綺麗にかわいくできていて、美術館に飾られても不思議ではない出来映えだ。


「風羽君美術部に入らない?きっとたくさん賞もらえるよ?」


優はさっきから絵に釘付けだった。早く右腕描きたいんだが…


「残念ですが部活には入るつもりはないんで……」


「あらそう?残念ね~。」