妹彼女

「じゃあ描こうか?お互い目だけ動かすってことで。」


「うん!かわいく描いてね。」


やけに嬉しそうだな。手を動かすより長く俺の顔を見てくる。目が合うともっと嬉しそうな顔をする。

しかし描きやすい顔だな、顔の掘りもそんなに無いし、ニキビとかも無い。すぐに外形ができた。

ふと空と大地を見ると、空は大分描けてたが、大地は再び違う世界に旅立って心ここに無し状態だった。


「お、おい。大地…」


『いいのいいの。止まっててくれた方が描きやすいし、あのアホな顔を提出するから。』


目の焦点が定まってない。人間ここまで恋できると逆にすごいな。


「海君~。動かないでよ~。」


「あぁごめん。」