妹彼女

皿を片付けて、父さんの部屋でノートパソコンを起動し、高速でキーボードを打ち込む。父さんは驚いていた。


「すごいな、いつの間にここまで…。」


「必要な技術は全て学ぶ。あの時から決意した俺の義務だ…」


「まだ背負ってたのか…。何度も言うが、お前に責任は……」


「例え誰が俺に責任は無いと言おうと、俺は俺自身を許すことはできない。」


「そうか……」


２０分くらいで終了し、データを保存し、バックアップデータにコピーする。


「終わったよ。少し重くなったかも知れないから、いらないデータは極力消去してね。」


「あぁ、サンキュ。」


電源を切ると父さんは着替え始めた。俺は父さんの部屋を出て、洗濯物を手伝う。父さんは俺が出たのを確認した。


「何も知らないことが幸せなのか、全てを知ってることが悲しいのか……」