家族が姫花だけだった幼少時代を経験しているだけあり、廉の家族に対する思い入れは人一倍強かった

廉にとって、ジョーもかわいい弟だったが、女の子という事もあり、ココの事は本当に大切に思っている

それは、父親である潤也も弟である丈成も一緒だった

「まぁ・・アレだな・・　ココは姫花の娘って事だよ・・　本人の気持ちをよそに物事が進んでいっちまう・・　あの頃の姫花には友達もいたし、自分を見失うこともなくやってこれたが、ココにそういう友達がいねぇっていうじゃねぇか？」

「・・・・・」

「いくら家族がささえたって、あの年代にとって友達っていうのはすげー大事な存在だとおもうんだけどな・・・」

「叔父として、ココが心配だよ・・・」

そういうとガクはカチッとタバコに火をつけ、天井に向って紫煙を吐き出した

ガクのこの言葉にいいようのない不安な気持ちが廉を覆っていったのだった