「そりゃあ、姫花さんと潤也さんの子だよ?」

「姫組のメンバーは特に挨拶にはウルサイって有名だもんな」

「そりゃあ、伝説って言われちまうくらいのメンバーだぞ? やっぱ、そういう基本がしっかりしてなきゃ無理だろ?」

「でも、北斗さん、よく口説き落とせましたね?」

「え?」

スタッフの言葉に北斗が驚く

「だから、姫花さんと潤也さん、廉さんも納得させて今回のロケに参加しているんでしょう? なんて言ったんですか?」

「別に、なんも・・」

「なんもって・・ 業界でも箱入りって有名で、大手の事務所もココちゃんの事狙ってるって噂聞きましたよ?」

「へぇ~ そうなの?」

スタッフの言葉もどこか他人事の北斗

「そうなのって・・ で、どうやったんですか?」

「だから、マジなんもしてねぇよ? フォトブック持参して目を通してもらって、この中にココちゃんを写したいって言っただけ ココちゃんは、廉にアトリエまで呼んで貰って、作品に目を通してもらっただけで、特別なことはなにもしてねぇし・・」

「え~ そうなんですか! でも、本当、あんなに完璧な容姿なのに、礼儀正しくて、気が利いて、なかなか居ませんよね!」

「あ~ 帰るまでに、絶対ココちゃんの携番とメルアドGETしてぇ!!」

ココの話題で盛り上がるスタッフに苦笑いの北斗

こうして、ココは北斗の撮影スタッフに受け入れられ、自宅とAQUA以外に初めて、自分の居場所を見つけた・・

そんな気がしていたのだった