「はぁ・・ もういいよ・・ うるせぇからちょっと寝てろ 着いたら起こすし・・」

自分が不機嫌だったのに、急に戦線離脱するレン兄

女の子が月に一度、イライラしたりするように、男の子にも実は月に一度「男の日」みたいな何かがあるのかも・・

なんて、くだらないことを考えているうちに、車の揺れが心地よかったのか、今日、半日ママの買い物に付き合って疲れていたのか、レン兄の思惑通り眠ってしまった私が次に目を覚ました時、すっかり陽も落ち、車はどこかの家のガレージに停められていたのだった

「え? は? なに? ここどこ?」

なんて言っても、車の中にいるのは私一人で、レン兄の姿はどこにもない

仕方がないので、車を降りて、ガレージに出るとセンサーが反応し、パッとライトが点灯した


広いガレージには、車に疎い私でも知ってる高級車がズラりと並んでいる

車ばっかりあって、人気がまったくないので、とにかくガレージを出ようとエレベーターに乗って、地上にでることにした