憂鬱な姫君 (姫シリーズVol.5)

「ねぇ・・ どうしてくれんの? これで、うちのお姫様の正体がバレちゃったじゃない? 」

そういう、レンの表情はさっきより一層冷たい

「ど・・どうって・・」

これには女の子達もオロオロしている

「とりあえずさ、近々、うちの弁護士を通して君たちの両親と学校側には連絡させてもらうから・・ まぁ、裁判まではいかないとは思うけど・・ それなりの誠意は見せてもらうよ? ココは二度と関わりたくないって言ってるけど、兄貴としてはさ・・ 無理なのよ・・・ じゃあな、楽しみにしとけよ・・」

レンは女の子達の目をひとりひとりしっかり見たあと、立ち上がり、振り返ることなく、その場を去った


さっきまで浮かれていた保健医も集まってきたヤジ馬の生徒たちもこの様子を見て、顔を引きつらせ、力なく俯いてしまった女の子達に同情の目を向けるしかなかった

今の状況は、どうみても彼女たちに非があるとしか思えなかったから・・