次回作の映画の打ち合わせを終え、賢治が自宅に着いたのは陽が落ちる頃だった。

今朝、ココは早速演劇学校へ向い、遅くなると言っていたのを思い出し、何か夕飯になるものでも買ってきてやればよかったかな・・などと考えながらガレージに車を止め、そのまま家に入った

“・・・・・ん?”

ココが引越してきてからハウスキーパーは頼んでいないし、遅くなるっていいながら早く帰ってきたのか? などと考えながらリビングのドアを開ける

“・・・・・・”

“・・・・・・”

中にいた人物を目が合い、ため息をついた賢治

「ちょっと! なんなの? 久しぶり!とかってないわけ? 」

「久しぶりって・・ そうか?」

ため息をつきながら賢治は向いのソファに座った

「で?」

「で?って・・ 別に俺が誘拐したわけでもないぞ? つーか、お前等どうやってここ入ったわけ? まず、ここの敷地に入るのだって無理だろ?」

「そうね。 このセキュリティじゃ甘いと思うわ。 ココが住むならもう少しちゃんとしてもらわないと!」

「・・・敷地のまえに門番、敷地内に防犯カメラと番犬3匹、ドアを回しただけで防犯装置が作動するんだけど? つーか、Saettleのとこはなんのセキュリティもない普通の家だったんだろ? 」

「LAよ? どれだけ危険な街か知ってるでしょ?」

思わぬ方向でヒートアップするふたりに

「姫花も賢治も話ズレてねぇか?」

「「・・・・・」」

もっともな意見に潤也に目をむけるふたり