憂鬱な姫君 (姫シリーズVol.5)

空港のラウンジには、ママとパパ、レン兄とジョーとケーゴがいる

「ココ?なんなら止めてもいいんだぞ?」

自分が寂しい潤也はココの顔を覗き込む

「ちょっとパパ?」

「ほら、シアトルは北海道より寒いだろ?」

「パーパ?」

「女の子にとって冷えは大敵っていうし、将来子どもが産めなく・・・」

わけのわからないことを言い出す潤也に呆れたココは

「マーマ! パパを連れてって!!」

懸命に姫花に助け舟を求めた

「潤也・・ いい加減に諦めたら? ほら、カウンターで何かもらう?」

姫花は、潤也を引きつれ、少し離れたバーカウンターへ歩いていった

そこへ

「マーサのサンドはどれもうまいから、食いすぎて太んなよ?」

レンも昔、シアトルに留学し、毎日マーサのサンドとケンのコーヒーを飲んでいたのだ

「別に太ったってなんの契約もないし、平気だもーん!!」

そういうココに

「はぁ! 性格の悪さを容姿でカバーしてプラマイゼロのココがデブになったら最悪じゃねぇか!?」

ジョーが毒を吐く

「はぁ!! 誰が性格悪いのよ!! 」

「あれだな・・ドラエモンと一緒だな!!」

「は? 」

「最初に生まれたドラエモンは栄養の上澄みをもらって、妹のドラミは下に沈んだ良い栄養をもらったから、妹の方が兄貴よりデキがいいんだ! 俺らも一緒じゃねぇ?」

「はぁぁ!!! なによそれ!!!」

ジョーの言葉に顔を真っ赤にして怒るココ