『……誰?あの子。』



…妹だよ、ね…。



そんな希望も梨沙の言葉で消されてしまう。



「雫、妹いない…。」


『……。』



幼なじみの梨沙が言うんだから本当だと思う。



…だれ?



すっごく不安で、何か怖くて、目に涙が溜まっていく。



「ちょ!千夏?まだ泣いちゃだめ。ただの友達かもしんないじゃん。」



ポンポン。と頭を撫でて慰めてくれる梨沙。



そうだ、よね。



でも、怖い…。



誰なのあの子……雫君…?