〈企〉バレンタイン限定彼氏

「………っ今日だけの彼氏のくせに…」


私は夏樹くんにそう吐いて

しゃがんでいた身を起こした。


そして、

屋上から勢いよく校舎の中に入った。


「最悪っ……」



私だって

「恋」

ってものをしてみたい。



興味なさそうとか言われても

私自身は「興味」くらいある…。



いくら恋愛が似合わなくたって

最終的に振られちゃっても…


それでもいいから……







1回だけでもいいから…







普通の女の子みたいに

「可愛い恋」をしてみたい。