「私は」 優作さんの話を聞き終えた私は口を開く。 ただただ声が震えないようにすることが、精一杯だった。 「私は、大丈夫です」 優作さんは俯いたまま、動かなかった。 私は優作さんの隣に座り、そっと肩に触れた。 『ごめん、奈々』 優作さんは私に謝ってばかり。 謝ることなんて何1つないのに。 「優作さん」 私は震える優作さんを抱きしめた。 そして、言った。 「美優さんのためにも、幸せに…なりましょう」