『えーっと、今日は私立の推薦入試でいないヤツもいるけど、元気に頑張りましょう!
以上、解散』
次の日。
クラスはどこかピリピリしていて。
それも仕方ないだろう。
36人中10人近く今から入試で、みんなも緊張しているんだろうから。
そして京地の元彼の相原も推薦入試だった。
もちろん、アイツが希望していたサッカー推薦ではないけど
第一志望のG高校。
京地は心配そうな表情で空席の相原の席を見つめている。
まだ…スキなんだ、
っていうのが痛いほどに伝わってくる。
1時間目は自分のクラスの授業で。
教室に入ると京地はさっきと変わらない体勢で相原の席を見つめている。
『今日は自習な!
みんな、集中できないだろうし、好きな教科、勉強しろ』
俺はそう言って1番後ろの空席のイスに座る。
『どうした?京地。
そんなに相原が心配か?』
ちょうど、隣は京地。
話しかけるが無反応。
無視か?!
シカトか?!
なんて思っていると
「……そりゃあ心配だよ」
と返事が返ってきた。


