『優作…それはナシだろ』
涼は必死でいつも通りを装うとしているが
残念だ、涼。
全然いつも通りじゃないぞ。
『なんで?俺はアリだと思うけど』
ニヤッと心の中で笑った。
『どこがアリなんだよ!
山崎先生に電話とか俺のこと殺す気だろ!』
『え?涼って電話しただけで死んじゃうの?
昔は5分おきに違う女に電話してなかったっけ?』
『う、うるせぇー!!』
あーおもしれぇ!
涼ってこんなからかいがいのあるヤツだったっけ?
『優作、今日、S気強すぎじゃね?
実はそういうタイプ?』
『どういうタイプだ、ボケェ』
なんて言いながらじゃれ合う俺たち。
明日は生徒の私立の推薦入試だと言うのに。
呑気なもんだ、まったく。


