それから時は過ぎ、 年末は生徒達の書類作業に追われ、 年越しは奈々と迎えた。 あ、そこには涼と山崎先生もいたんだけど。 でも楽しい時間はあっという間に過ぎ、 気づけばもう3学期に突入。 年が暮れたという余韻に浸ることも、 年が明けたという余韻に浸ることもなく、また仕事。 「優作…会いたいよ…」 ベランダで奈々と電話していると何度そう言われたことか。 『俺だって…会いたい』 学校で毎日顔を合わせていても、 やっぱり職場で会うか プライベートで会うかの差は天と地ほどあるんだ。