だから俺はイヤなんだ。
奈々と何かあったあと、京地と話すのはイヤなんだ。
ああやって、なんの躊躇いもなく、
堂々と、
そして的確に
俺を侮辱する。
いや…侮辱という言葉は間違ってるかもしれない。
でも、さっきの言葉は俺の心を針でグサッと刺した。
「あたしはもう、奈々ちゃんのあんな顔、見たくないんだ」
そんなの…分かってるよ。
俺だって奈々の傷ついた顔は見たくない。
俺だって奈々の元気のない顔は見たくない。
自分が奈々にそんな顔させてるのは分かってる。
けど、どうしようもないだろ。
俺は、奈々が好きなんだから。
「………せんせ?
…藤堂せんせ?大丈夫ですか?」
『…あ、すいません』
山崎先生は心配そうな顔で俺を見ていたがすぐにいつもの表情に戻り
「それじゃあ、わたしたちも解散にしましょう。
明日からも大変だと思うので
今日は早めに休んでくださいね。
お疲れ様でした」
と、言った。
その言葉で先生方はそれぞれ散っていく。
奈々も正門から出て行った。
『おい?優作?
帰るぞ?』
『………ああ』
気がつくともう俺と涼以外誰もいなくなっていて。
しっかりしなくちゃな…


