思ったより、会話は弾んだ。
この間、あんなことがあったのに。
気にしてるのは俺だけ、ってことか?
よく、言うもんな。
女は引きずらない、って。
どっちかっていうとひきずるのは男の方らしいし。
割り切って…いくか。
ってか、いくしかねぇーよな。
「じゃ、私はここで。
女の子の部屋、見終わったら藤堂先生のほうに合流します」
『はい』
奈々は俺が降りる1つ前の階で降りた。
そこには女子の部屋が並んでいる。
男子禁制。
なんていうのは冗談だけどな。
すぐに目的の階に着き、ドアが開く。
そうすると目の前に2人の姿が。
ったく、コイツらは。
どんだけ仲が良いんだよ。
『京地、相原。
部屋に戻りなさい』


