「センセー遅いよ~
何やってたの~?
彼女と電話とかだったらマジで怒るよ~」
生徒が腰に手を当てて待ち構えていた。
『んなんじゃねぇーって』
電話する女なんていねぇ。
そう言いそうになって慌てて引っ込める。
大丈夫か…俺。
しっかりしろよ…俺。
「ホントにぃ~?」
疑うような目で俺をみる生徒。
俺は目を逸らし聞く。
『で、用件は?』
そう聞くとなぜか首をひねる生徒。
「…なんだったけ…
もうっ!先生が遅いから忘れちゃったじゃん!!」
なんだよそれ…
結局、最後まで思い出せず渋々席に戻っていった。
『京地、お前は俺の顔に穴を開ける気か』
通路で生徒と話をしていたんだが、その間コイツからの視線が痛かった。
それこそ、本当に穴が空くかとおもうくらい。


