『1年生の担任の先生は1組が……』 教頭がつらつらと名前を挙げていく。 その中に彼女の名前はなかった。 ホッと一息つこうとしたとき、 『2年生の1組の担任は藤堂先生』 今…教頭、なんて言った? 隣の席の山崎先生が俺に小声で 「よかったですね」 と、言ってくれた。 よかった…! ん…?? よかったのか…? 担任になる、ということは今よりも忙しくなるんだよな… でも、俺もこれで1人前の教師になれた…認められた、 ってことだよな? やっぱり、よかったんだ。