そんなことを考えていると教頭が職員室に入って来た。
そしてその後ろには若い男と若い…女?!
って、あの子…この間の…
忘れかけていた記憶がフラッシュバックする。
涼を見るとアイツも驚いたように目を見開いていた。
『今年度から赴任されるお二人を紹介します。』
そんな教頭の声は右耳から入り左耳へと抜けていく。
教頭の話より…あの子のことが気になった。
俺の心臓がドクドクと音をたてる。
周りの先生に聞こえないかと心配になった。
『こちらが中川 徹平(ナカガワ テッペイ)先生です』
そうするとあの子の隣にいたイケメン風のヤツが1歩前に出て
『よろしくお願いします』
と、頭を下げる。
お前はいいんだ。
お前より、その隣の子!
その子の名前が知りたいんだ…


