そしてその日の帰りのHR
やめろ…やめろ、アホ。
なぜか教室に入ると鋭い視線が同情の視線に変わっていて。
京地は悲しそうな目で俺を見ていた。
『あの…調子、狂うんですが?』
あまりに気持ち悪くて机を運ぶ京地についに話しかけた。
「だって…先生…」
やっぱり悲しそうな京地。
『はぁ?お前、なんか悲しいことでもあったのか?』
そう聞くと京地はブンブンと首を横に振る。
「奈々ちゃんがぁ…」
奈々?
奈々が関係してるのか?
「けど…けど…言えない!」
はぁ?
言えない?
「うん、頑張れ!」
京地は俺の肩を叩き、教室を出て行った。
ヤバイ!
意味分かんねぇ!
しかもなぜか上から目線。
なんなんだ…?
あの野郎。


