『え…ここって…』


あれからホントにピッタリ30分後。

奈々が駐車した場所は…



「そうです。

病院、ですよ」

驚きすぎて言葉が出ない。

奈々…もしかしてなんかの不治の病なのか…?


そんな心配の波がおそってくる。



「ここに、会ってほしい人がいるんです」


奈々は静かに、はっきりと言った。


会ってほしい人…?

奈々のお母さん?お父さん?


いや、でも前ピンピンしてる、って言ってたよな?


俺は頭をフル回転させて考える。


でも何も思い浮かばない。



『奈々、ちゃんと説明して?』

そう声をかけるが


「それはできません。

きっと、今言ってしまうと優作さんはどこかへ言ってしまう」

そう言われ、突き放される。


奈々…?

お前は今、何を考えてるんだ…?