「でも、今ならもう大丈夫。 きっと、耐えられると思う。 私もずっと…あなたが好きでした…」 奈々の言葉が終わると同時に奈々を引き寄せる。 「この匂い…久々です」 照れくさそうに俺の胸に顔を埋める奈々。 たまらなく、待っていたこの瞬間。 まさか、また奈々を抱きしめられるなんて。 ニヤける顔を引き締めることはできなかった。 「もう離さないでくださいね?」 『当たり前だろ』 しばらくそのままでいた2人。 季節が季節だけに何カ所も蚊に刺されたのは言うまでもない…