私と彼は両極端。家族に恵まれ家族愛に満ちた家庭で育った私と、親にどこまでも気を使い愛されてはいるものの素直に受け止めれなかった彼。ただ一つ似ていたのは父親が居ないという事。私の場合はもう二度と会うことは出来ないのだけれど。
両極端ながら、二人の求めるものは一緒。仲のいい家庭。父親が居なくなってからも仲のよかった私の家庭だけど、だけどどこかで母子家庭と言う言葉が私を邪魔していた。私はパパとおかんが作ったような家庭を作るんだ。それが私の目標だった。彼も同様。仲のいい家庭を作ること。それがきっと最大の目標。究極の寂しがり屋の彼が求める究極の癒しの場所。

私が作ってあげるんだ。
私としか作れない。
彼に作ってもらうんだ。
彼としか作れない。

一緒に作るんだ。
2人でしか作れない。
2人だから作れるんだ。

 そんな風に最近心から思う。買い被りすぎかな?そんなのどうでもいい。本当にそう思うから…。愛され方を知っている私が彼を愛してあげたいと思った。お前は教師か!って自分で突っ込んじゃいそうだけれど…。
 でも、充分私も愛されてるような…。私は幸せ者なんだな。私も彼も形は違うけれど充分と言えるほど『家族愛』に餓えている。満たされた後の欠乏からの餓えと、満たされないままの餓え。全く違うけれど紙一重だ。紙一重のところで私たちは背中合わせで求め合っている。
さあ!今ここで向き合って手を取り合い、お互いが求めるがままの形を作るべきなんだ!時と全てのものが重なり合ったときにそれは素晴らしい形で完成するんだ。でっかいリボンを付けて皆に御披露しよう。いつか皆に羨ましがられるほどの素敵な家庭を、今はまだベールに包まれてはいるけれど…。