桜東中学校に通う

   ごく普通の高校1年生
  
      櫻田 葵(さくらだ あおい)
 
  いつもは明るく元気でとても人気のある

  優しい女の子。

   でも葵の過去には誰にも言えない

  普通の高校生にはない辛いおもいでがあった。

 
  3学期の寒い2月の日の事だった

  「おっはよー!!」

  「あっ、葵おっはー!!明日は

  バレンタインだよー誰か男子にあげる?」

 朝一番に声をかけてくれた女の子

   高校の入学式で隣の席だった、

  西原 忍(にしはら しのぶ)

 「もうそんな時期?早いね!
 
  うっ、うん、どうしよっかな・・・。
  
  もちろん忍は彼氏の和(かず)くん

  にあげるんでしょ?」

 「うん、もちろん!!だってもう約束してるよ

  葵は毎年彼氏いてもバレンタイン渡してないよね

  もったいないなー」

 「はは、うんなんとなくね。皆ちょうだいって

  言ってくるんだけど・・・。」