「ということは
キミは京都の子かな?」


「はい」


ベッドの上に腰を下ろしているぼくをじっと見てる


「で、キミはどうしてぼくのアパートの場所を知ってるのかな?」
「惇さんに教えてもらいました」


その名前を聞いて
瞳孔が開いた
心臓の鼓動が一気に高まった



どうやらぼくは
まだ惇を憎んでる


殺意を自分でも感じた

それを気付いていないのか
それともフリをしてるのか
彼女はどうかしたんですか、と聞いて来た


「なんでもないよ
で惇はどうしてんの?」



「惇さんは先月、亡くなりました」

唖然とし言葉が出なくなって

何故か泣いた

突然
涙があふれて
拭き取れないくらいの涙が出てきた


何故かお腹が痛くなった

腕をお腹に押し込めうずくまる


「大丈夫ですか?」

慌てながら文乃君はぼくの背中をさすった




落ち着いて




文乃君曰く、
惇は人身事故で亡くなったそうだ

何故かは知らない

警察の話では三咲を植物状態に陥らせた自分に罪悪感が前々からあってそれが積もりに積もって今回のような悲惨なことが起きたらしい
と判断している