「柊二……あたし……ごめんね……」
「いいよ。オレはこうして梓と一緒にいて梓の笑顔を見れれば十分」
「柊二……」
「ほら、泣く前に飲んで。カプチーノは冷めるとまずくなるだろ?」
アタシはコクンとうなづいてカップに口を付ける。
本当は飲むのなんてもったいない。
でも、熱いうちに飲まないとカプチーノはまずくなるんだ。
アタシがカプチーノを飲む姿を柊二は満足そうに眺めて、アタシの隣に座った。
「今日で1年だもんな……」
ボソッと柊二が呟いて、アタシの前にあったネックレスを手に取ると、アタシの首に回した。
淋しかったアタシの胸元にクロスが輝く。

