「梓、座ってて」 ドアの前で立っていたアタシの背中を押して柊二が部屋を出て行った。 店員でもないのに何度も入っている休憩室。 店内の洋風アンティークとは間反対の和室。 畳に木造のテーブルが置いてあって……店内との異空間に笑みがこぼれる。 でも、マスターは畳が落ち着くんだって休憩時間は畳の上で寝転がっている。 アタシも和風は嫌いじゃないからここは好きな場所。 いつも座る窓際の角に座って、箱に入っていたネックレスを見つめた。